2019年11月22日(金)の職場の昼休みでのことです。私が5分ほど席を外して戻ると、休憩室に蛾が紛れ込んできて女性陣が大騒ぎ。
私が捕まえようとしたものの、取り逃がして行方知れずに。しばらく探すと、私の股間に居て、捕まえようとして又も逃げられましたが、窓を開けると、外に逃げました。その後、大笑い。
その日の仕事が終わり、乗車するバス停に着いて前の道路を向いた瞬間、巨大なサナギの蛾がいました。正確に言うと、特定の道路標識が蝶や蛾のサナギのように見えました。
実は、それまでの約3か月間、この道路標識は、この位置から毎日同じ時間に見ていたのですが、サナギのように見えたことはありませんでした。この日に初めてサナギのように見えたのは、昼間の事件があったからに違いありません。
他の要因としては、当日は雨が降っていて薄暗かったために、道路標識以外のものに見える可能性が高まっていたことがあげられるでしょう。
【コラム2】構成上の仕掛け
このケースでの昼間の事件は「先行オーガナイザー」と考えると分かり易くなるようです。「先行オーガナイザー」は、(A05)船が動き出す瞬間の最後に掲載したコラム1で取り上げています。
尤も、昼間の事件の蛾は成虫であって道路標識とは形が異なります。この道路標識がサナギに見えてしまった要因として、もう1つの先行オーガナイザーが働いたことが考えられます。それは、それまでに蝶のサナギを身近で見ていたことです。
そう考えたので、今回の(B05)の前に、「先行オーガナイザー」という概念を(A05)で説明するだけでなく、その次に蝶のサナギを「(B02)羽化の瞬間」と「(B03)出会いの瞬間」で取り上げました。
しかし、「先行オーガナイザーは、時には誤った導き方をする」(サナギでないものをサナギと見せてしまう)という点に注意が必要です。ちなみに、瞬間シリーズでは、(A05)のように真面目な話、(B05)のように勘違いを分かった上で楽しめる話をそれぞれ複数取り上げる予定です。