田野町は日本一の干し大根の産地で、11月には櫓(やぐら)が建ちます。次の写真の櫓の右奥に見えるのは鰐塚(わにつか)山で、干し大根の産地には、寒風を運ぶ「鰐塚おろし」が欠かせません。
2013年に撮影させて頂いたのは、当時の田野町で最も長い150mのNさんの櫓です。
櫓の撮影は事前に許可を頂き、出来上がったフォトブックを当時差し上げた際に、写真のネット掲載の許可も頂きました。
この日は、太陽が出始めた瞬間を撮ろうと待ち構えていた時に、Nさんの軽トラが私の後方からやって来て、咄嗟のことで「軽トラが櫓に入る瞬間」を撮ることができませんでした。
そこで1週間後に再挑戦し、撮ることができました。東雲(しののめ)とは、「東の空がわずかに明るくなる頃」。
150mの櫓に大根を吊るし終える時、最初に吊るした側の大根は取り入れ時期を迎えるとのことです。
当時、吊るしてある大根は何本だろうかと気になり、1列の1mに何本が吊るしてあるかを数え、それに列数と150を掛けて、約6万本と推計しました。
なお、2016年12月25日付けの宮崎日日新聞によれば、田野町の大根櫓は「日本農業遺産」の認定を目指すとのことです。